ミニチュアダックスフンドの健康を左右する最も重要な要素のひとつが、毎日の食事です。胴長短足という特有の体型を持つダックスフンドは、体重増加が椎間板や関節に直結するため、フード選びには他の犬種以上に注意が必要です。
この記事では、ミニチュアダックスフンドの栄養ニーズを年齢別に解説し、フード選びのポイントとおすすめの製品を紹介します。愛犬の健康寿命を延ばすための食事管理の参考にしてください。
ダックスフンドの栄養ニーズ|他犬種との違い
ダックスフンドの食事管理で特に重要なポイントは以下の3つです。
カロリーコントロールが最優先: ダックスフンドは食欲旺盛な犬種として知られています。しかし、体重が1kgでも増えると腰への負担は大きく、椎間板ヘルニア(IVDD)のリスクが高まります。ミニチュアダックスフンドの1日の必要カロリーは、体重5kgの成犬で約350〜400kcalが目安です。
良質なタンパク質で筋肉を維持: 背骨を支える筋肉(体幹筋)の維持は、IVDDの予防に直結します。動物性タンパク質を主原料としたフードを選び、筋肉量を維持しましょう。タンパク質含有量は25%以上が理想的です。
関節サポート成分の含有: グルコサミンやコンドロイチン、オメガ3脂肪酸(EPA・DHA)が配合されたフードは、関節や軟骨の健康維持に役立ちます。ダックスフンド専用フードにはこれらが配合されていることが多いです。
年齢別フード選びのガイド
パピー期(〜12ヶ月)
子犬期は骨格や筋肉が急速に成長する時期です。この時期のポイントは以下のとおりです。
- 高タンパク・高カロリー: 成長に必要なエネルギーを十分に確保します。子犬用(パピー用)のフードを選びましょう。
- カルシウムとリンのバランス: 骨の発育に欠かせないミネラルですが、過剰摂取は骨格異常のリスクがあります。AAFCO基準を満たしたフードであれば適切なバランスが保たれています。
- DHA配合: 脳の発達をサポートするDHAが含まれたフードがおすすめです。
- 給餌回数: 生後3〜4ヶ月までは1日3〜4回、それ以降は1日2〜3回に分けて与えます。
成犬期(1〜7歳)
成犬期は体重管理が最も重要な時期です。
- 適正カロリーの維持: 避妊・去勢後はホルモンバランスの変化により太りやすくなるため、カロリーを10〜15%程度減らす必要があります。
- 主原料が動物性タンパク質: 原材料表示の先頭に鶏肉、魚肉、ラム肉などの動物性タンパク質が記載されているフードを選びましょう。「穀類」や「小麦」が最初に来るフードは避けるのが無難です。
- 給餌回数: 1日2回が標準的です。
ダックスフンド専用に設計されたフードは、体型や栄養ニーズに合わせた配合になっているため、迷ったらまず専用フードを検討するのがおすすめです。

ロイヤルカナン ダックスフンド 成犬用
ダックスフンドの体型と栄養ニーズに特化した専用フード。理想的な体重維持をサポートし、骨と関節の健康にも配慮した設計です。ダックスフンドの口の形に合わせた独自のキブル形状を採用。
シニア期(7歳〜)
7歳を過ぎるとシニア期に入り、基礎代謝が低下して太りやすくなります。
- 低カロリー・高タンパク: 筋肉量を維持しつつカロリーを抑えたシニア用フードに切り替えましょう。
- 関節サポート成分の強化: 加齢とともに関節の問題が出やすくなるため、グルコサミンやコンドロイチンが強化されたフードが適しています。
- 消化しやすい設計: シニア犬は消化機能が低下するため、消化性の高い原材料を使用したフードを選びます。
- 抗酸化成分: ビタミンE、ビタミンC、ポリフェノールなどの抗酸化成分は、老化の進行を緩やかにする効果が期待されます。
ドッグフードの種類と選び方
ドライフード(カリカリ)
最も一般的で経済的な選択肢です。歯石の付着を抑える効果もあります。保存がしやすく、栄養バランスが整った総合栄養食であれば、これだけで必要な栄養を摂取できます。
ウェットフード
水分含有量が高く(約75%)、嗜好性が非常に高いのが特徴です。食欲が落ちた時やシニア犬の水分補給にも役立ちますが、ドライフードに比べてコストが高く、開封後は傷みやすいというデメリットがあります。ドライフードのトッピングとして併用するのが効果的です。
グレインフリーについて
近年人気のグレインフリー(穀物不使用)フードですが、FDA(米国食品医薬品局)は2019年に、グレインフリーフードと拡張型心筋症(DCM)との関連性を調査中と発表しました。穀物アレルギーが確認されていない限り、必ずしもグレインフリーを選ぶ必要はありません。
良質な動物性タンパク質を主原料とし、不必要な添加物が少ないフードを選ぶことが最も重要です。

オリジン オリジナル ドッグフード
新鮮な鶏肉、七面鳥、魚を主原料とした高タンパクフード。生物学的に適正な栄養バランスを追求し、犬本来の食事に近い配合を実現しています。
食事管理でよくある間違い
おやつの与えすぎ
おやつのカロリーは1日の摂取カロリーの10%以内に抑えるのが原則です。ダックスフンドの場合、小さなジャーキー1本でも意外と高カロリーであることがあります。おやつを与えた分だけメインの食事量を減らすことを忘れないようにしましょう。
人間の食べ物を与える
人間の食べ物は犬にとって塩分や脂肪分が過剰です。特にチョコレート、ぶどう、玉ねぎ、にんにくなどは犬にとって有毒です。「少しだけ」のつもりが習慣化すると、肥満や健康問題の原因になります。
食事量を目分量で決める
パッケージに記載された給餌量は目安であり、個体差があります。定期的に体重を測定し、BCS(ボディコンディションスコア)を確認しながら、食事量を微調整することが大切です。
よくある質問(FAQ)
Q. ドッグフードを切り替えるときの注意点は?
フードの急な変更は下痢や嘔吐の原因になります。7〜10日かけて、新しいフードの割合を徐々に増やしていく方法(移行期間)を必ず設けてください。初日は新フード25%・旧フード75%から始め、数日ごとに割合を変えていきます。
Q. 手作りフードでも大丈夫ですか?
手作りフードは新鮮な食材を使える反面、栄養バランスの偏りが起きやすいリスクがあります。獣医師や動物栄養学の専門家に相談し、レシピを監修してもらうことを強くおすすめします。特にカルシウムとリンのバランスが崩れやすいので注意が必要です。
Q. 食物アレルギーの症状にはどのようなものがありますか?
ダックスフンドに限らず、犬の食物アレルギーの主な症状は、皮膚のかゆみ(特に耳、足先、お腹)、慢性的な下痢や嘔吐、被毛の質の低下などです。アレルギーが疑われる場合は、獣医師のもとで除去食試験を行い、原因食材を特定しましょう。
Q. ダックスフンドに必要な水分量は?
体重1kgあたり約50〜70mlが1日の目安です。体重5kgのミニチュアダックスフンドであれば、250〜350ml程度になります。ドライフード中心の食事の場合は、水分摂取量が不足しがちなので、常に新鮮な水を飲める環境を整えましょう。
まとめ
ミニチュアダックスフンドのフード選びは、体重管理と栄養バランスの両立がカギです。年齢に応じたフードを選び、適切な量を守り、おやつの与えすぎに注意すること。これだけで愛犬の健康寿命は大きく変わります。迷ったときはダックスフンド専用フードから始め、愛犬の体調や体重の変化を見ながら、最適なフードを見つけていきましょう。




